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まめ知識[GS1データバー実証実験]Knowledge

効果期待は「日付管理」がトップ

最も新しい1次元シンボルであるGS1データバーは、医療用医薬品分野では国内でも2008年から利用が開始されていますが、一般消費財分野においては国際標準化機関・GS1(ジー・エス・ワン)では当初、「2010年から国際標準コードとして正式に利用開始する」ことで合意していました。 それが、各国の事情から「2010年~2014年の間に、各国が段階的に導入目標を定める」ことになりました。

5年間の猶予期間ができたと見ることもできますが、それでも2014年からは国際的には、「誰でもGS1データバーを使ってGTIN(国際識別商品コード)や追加属性情報を表示し、どこへ出荷しても良い」という状況になりますから、GS1データバー導入に向けた環境整備が必要なことに変わりはありません。

ところで、わが国の小売・卸売業者は、GS1データバーをどのように捉えているのでしょうか?

GS1データバーに関する調査によると、GS1データバーに関して最も期待しているアプリケーションは「日付管理」がトップで、次いで「値引管理」「小さな商品へのマーキング」「ロット管理」の順となっていました。 つまり、消費期限や販売期限といった日付管理への期待効果に対して、大きな関心を示しているのです。

しかし、実際にGS1データバーを利用していくには幾つかのハードルがあります。
(財)流通開発システムセンターではGS1データバーの本格導入環境整備に向け、小売店頭でGS1データバーを利用する実証実験を行いました。

今回は、この実証実験の概要を紹介いたします。


スーパー店頭での実証実験

この実証実験は、GS1データバーの導入促進には、活用メリットの確認と導入上の課題、ソースマーキング導入の可能性の検証が必要との認識から、2008年度経済産業省・流通システム標準化事業の一環として実施されました。 参加小売業は「文化堂」(本社・東京都品川区)と「ベイシア」(本部・群馬県前橋市)の2社です。

実証実験の主要な狙い・目的は次の2点です。

・実店舗において実際の商品にGS1データバーを付けて、POSやハンディスキャナーで読み取り、そのスピードや精度などについて検証する ・消費者の食の安心・安全に対する欲求が強まっているなか、小売業ではGS1データバーをどのように運用できるかを確認する

こうした狙いに基づいて実証実験は、以下に挙げる項目を中心に行われました。

  • 実際の生鮮食品や日配品にGS1データバーが実際に印字できるか?
  • 印字したGS1データバーがPOSレジでどの程度読み取れるか?
  • 小売業のスタッフがGS1データバーを処理するのにどの程度ストレスを感じるか?
  • GS1データバー試験導入を消費者へどの程度アピールできるか?


販売期限や値引情報をデータ化

文化堂では08年秋に横浜高島店で、ベイシアでは09年1月に埼玉県内の店舗で、それぞれ実験が行われました。

対象商品は、青果・精肉・鮮魚・惣菜・日配品などのインストアマーキング生鮮食品。
ベイシアではこのほか、ハムや麺類などメーカーがマーキングする日配品の一部商品も対象に、消費期限管理や値引管理を実施しました。

通常のGTINの商品情報のほか、属性情報として「販売期限」「消費期限」「値引情報」などもGS1データバーに表示し、商品に貼付してPOSレジで販売(消費)期限などをチェックしました。 これによって消費者が精算する際、販売期限を過ぎた商品はPOSレジで警告表示が出て、期限内の商品と交換できる仕組みとしました。

値引(見切り)管理では、値引対象商品のバーコードをスキャニングし、新価格/値引金額/値引率表示から選択して入力し、値引きラベルを必要枚数発行して対象商品に貼り付けました。 この際、元のラベルを完全に覆い隠すように値引きラベルを貼り付けないと、割引きされない場合がありました。


検証結果と課題

検証結果からは以下のような課題が指摘されています。

  • バックヤードでのラベル印字、値引処理でのラベル印字
  • 発行は問題なく、従来以上の追加作業は必要ない。
    ただし、貼付方法とラベルサイズの変更が必要なこと、POSレジでのスムーズな読み取りに課題がある。
  • POSレジでのスムーズな読み取りには、ある程度バーコードの高さが必要で、バーコードが極度に湾曲すると読みが悪くなる。
  • 生鮮プライスラベル、見切りラベルのサイズがGS1-128より大きくなることで、ランニングコストが上昇する。
  • ソースマーキング商品へのラベル貼付は、メーカーの作業量とランニングコストが上昇した。
  • 消費者へのアピールは十分ではなかった。


冒頭でも触れましたが、GS1データバーの国際標準化は、当初の2010年から2014年まで緩和されました。 それまでの間、今後もこのような実験を積み重ねて課題をクリアし、実際の運用面におけるノウハウを蓄積していくことになるでしょう。

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