最終更新日: 2023/2/7
1次元コードにはない優れた特徴
従来のバーコードは、1方向にしか情報を持たないので1次元コードと呼ばれています。
これに対し縦横2方向に情報を配したシンボルを2次元コードと呼び、バーコードを積み重ねたようなスタック型と、碁盤の上に石を並べたようなマトリックス型の2タイプがあります。
2次元コードは1980年代に米国で開発、実用化されましたが、日本では1994年に㈱デンソーウェーブが「QRコード」と呼ぶマトリックス型の2次元コードを開発。QRコード対応の携帯電話(ケータイ)の普及に伴い、ホームページのURLや詳細情報を記録し、ケータイで読み取り表示する手段として急速に広がっています。
2次元コードには様々な特徴がありますが、1次元コードとの違いは次の通りです。
- 省スペースの印字
同じ情報量なら1次元コードの約10分の1のスペースで表示できる。
- 日本語が使える
1次元コードは英数字、特殊な記号($など)が使用できたが、これに加えて2次元コードは日本語(漢字・平仮名・カタカナ)も使用できる。
- 誤り訂正機能
2次元コードは誤り訂正機能を備えているため、バーコードの一部に破損や汚れがあっても正常に読み取ることができる。
- 360°読取可能
上下左右360°、どの方向からでも高速読み取りが可能。
大容量・省スペースを生かした用途
このような優れた特徴を持つ2次元バーコードは、様々な分野で活用されています。
大容量を生かした用途としては、まず「ペーパーEDI」が挙げられます。
これは、EDI(電子データ交換)データを伝票やラベルに印刷し、紙ベースでEDIを実現しようというものです。
近年、ペーパーEDIに次いでニーズが高いのがトレーサビリティ(製造・検査等の履歴管理)です。2次元コードを使ったトレーサビリティの確立は、食品業界だけでなく自動車業界、電機・電子業界など幅広い業界で取り組まれています。
また、IDカードや海外では運転免許証にも使用されています。2次元コードは、顔写真のような大きな情報のシンボル化も可能なため、極めて高いセキュリティー性を持たせることができ、不正使用や偽造の防止に広く使用されています。
省スペースの特徴を生かした用途としては、「小物製品の管理」が代表的です。
今まで、スペースがないとかデザイン上の問題などで、1次元コードが使用できないケースが多々ありました。しかし、2次元コード(データマトリックス型)では、最小シンボルサイズを数ミリ四方にすることができますから、スペースの問題だけでなくデザイン上の問題も解決されます。近年、国内でも半導体やネジ、ワッシャーなどのように非常に小さな部品にも2次元コードを印刷、またはレーザーマーキングして管理するケースが増えてきています。
アイディア次第で利用範囲は無限大
このほか、展示会・イベントなどの来場者管理システムや、宅配便の自動仕分けシステムなどにも使用されています。
もちろん、これ以外にも2次元コードは、様々な活用シーンが考えられます。
例えば、駅や電車などでの忘れ物、落し物対策もその一つと言えます。
落し物に氏名・住所・電話番号などを記録したQRコードシールが貼ってあると、駅や交番などに設置されたバーコードリーダーで読み取れば、すぐに持ち主が判明します。
2次元コードは目では読み取れないので、電話番号などをコード化しても問題はありません。
2次元コードの特徴から考えると、落し物への応用のようにアイディア次第で新しい活用方法が無限に広がります。
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